お薬と病気のなるほどライブラリ
病気についてのおはなし
アレルギーについて
アレルギー性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎発症の仕組み
「アレルゲン」と呼ばれるアレルギーを引き起こす原因物質が鼻やのどの粘膜から体内に入り込み、肥満細胞という細胞を刺激します。
すると、ヒスタミンを中心とした化学伝達物質が神経や血管に放出されます。これらがアレルギー性鼻炎の症状を引き起こすのです。
アレルギー性鼻炎の治療薬
お薬の種類
アレルギーを引き起こす化学伝達物質に作用するお薬
くしゃみや鼻水、鼻づまりの改善に使用されます。
●ケミカルメディエーター※遊離抑制薬
肥満細胞からヒスタミンなどのアレルギー症状の原因となる化学伝達物質が出てくるのを抑えるお薬です。
●ケミカルメディエーター※受容体拮抗薬
アレルギー症状の原因となる化学伝達物質がくっついて作用する場所(受容体)をブロックするお薬です。
※ケミカルメディエーター(化学伝達物質):ヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサンなど
ステロイド薬(点鼻薬/経口薬)
アレルギーによる炎症を鎮めたり、アレルギー反応そのものを抑制します。慢性化したり、重症で鼻の中が腫れて狭くなってしまった患者さんには、 鼻の中に使用するステロイド薬をすすめる場合もあります。
その他、鼻づまりを改善するためにTh2サイトカイン阻害薬や、 血管収縮薬(点鼻薬)、漢方薬などを使用することもあります。
アレルギー性鼻炎の薬は長期間服用する必要があるので、効果と副作用(とくに眠気)をあわせて考慮して、薬を選択します。
また、スギ花粉は1月あたりから少しずつ飛んでいます。本格的なシーズンが始まる前から薬を使用すると効果的です。
日常生活での予防と対策
「アレルギー症状を少しでも軽くするには、日々の予防も欠かせません。アレルゲンごとに対策をしっかりと行いましょう。
花粉
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ハウスダスト・ダニ/カビ
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イヌやネコなど動物のフケ
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アトピー性皮膚炎について
アトピー性皮膚炎とは…
皮膚のバリア機能が弱く肌が乾燥している人や、皮膚の表面から体内に侵入したアレルゲン(アレルギーの原因となる物質。 ダニ・ホコリ・食べ物など)による免疫の異常反応、ストレスのほか、多様な環境的要因が重なって起こると考えられています。
蕁麻疹(じんましん)
蕁麻疹は皮膚に一時的にブツブツができ、強いかゆみが起こる皮膚の疾患です。世界地図のように膨らんだ形になる場合もあります。食べものによるアレルギーや、薬剤による反応、コリン性といって運動による負荷や、汗をかいたときなど様々な要因があげられます。早い場合では1時間くらいで症状が消えますが、出たり引っ込んだりするのが特徴です。
つい掻いてしまっていませんか?
掻破(そうは)行動とは?
掻く、たたく、こする、つねるといった皮膚を刺激する行為のこと。イライラしたときや疲れているときなど、かゆみに関係のないストレス状態のときにも同じ行動を起こしてしまいます。これが習慣化されることによって、アトピー性皮膚炎の悪化にもつながっているのです。また、掻破行動によってかゆみを感じる神経の先端が表皮まで伸びてきてしまうことで、よりかゆみが強くなってしまいます。
習慣化を防ぐために、掻く以外のストレスの解消法を見つけましょう
- 楽しいこと、好きなことを見つける
- リラックスできる時間を作る
- 生活の中で、掻破行動をしてしまうパターンを知る→別の行動をとってみる
お薬の使い方
内服薬
抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬などの内服薬はかゆみをやわらげる目的で外用薬と併用されます。自身の判断で飲むのをやめたり、飲む量を変えたりせず、医師の指示通りに飲み続けましょう。
生活習慣を見直してみましょう
患者さん自身による治療行動(セルフケア)も重要です
アトピー性皮膚炎の症状悪化の原因には、生活習慣の乱れが関係していることがあります。自身の生活リズムが乱れているかなと感じたら、一度見直しを図ってみるのもいいかもしれません。
一度にすべてを100%改善しようと思う必要はありません。
まずは何かひとつ実行しやすい目標を掲げて、意識的に行動してみましょう。
TOPICS
アニサキスアレルギーについて
腹痛や下痢、嘔吐などを引き起こす、線虫アニサキスが原因の食中毒“アニサキス症”を繰り返し発症される方がいらっしゃいます。 しかしそれは、同じ線虫によって起こる“アニサキスアレルギー”の可能性も考えられます。
公園前薬局(東京都)薬剤師 堀 美智子 先生